目が見えるようになったあおは、
その小さな身体で、
私のあとをどこまでも追いかけるようになりました。
トイレにも、
お風呂にもついてきて、
ずっとそばにいてくれたんです。
あるとき、
ご近所さんにこう言われました。
「買い物に出てる間、あおちゃん、ずっと泣いてたよ」
そのとき、
私は胸が引き裂かれるような思いがしました。
育ててるうちに、
私はあおの“心”に気づくようになりました。
あおは好奇心旺盛で、
何事にもあまり動じない。
私が外に出るとき、
寂しいだけじゃなく、
「外を知りたい、でも少しこわい」ーーそんな気持ちが読み取れたのです。
だから、あおの好奇心を育てたいと思った。
狭い世界の中に閉じ込めておくのは、
もったいないと感じたんです。