そして朝。

 

 

諦めかけた頃、
玄関を出た私の耳に「にゃー」と聞きなれた声が。

そこには、
葉っぱやクモの巣をたくさんつけた、
あおの姿がありました。

 

ーー帰ってきてくれた。
その事実だけで、
胸がいっぱいになって…

私はただ一言、

「おかえり…」と言って、
あおを抱きしめながら、
一筋の涙を流しました。